週刊誌から from weekly magazine 2004 7 8
ニューズウィーク日本版 2004 7.14
「文民統制」
どんなに、優れた制度を作っても、
軍が暴走する時は、暴走する。
政治が混乱し、国民に不満がたまれば、
たとえ、優れた制度があっても、軍は、暴走する。
投資家をコントロールするのは、簡単である。
「儲け話がある。」と、一言、言えばすむ。
しかし、軍人は、いくら、お金を出しても、コントロールできない。
彼らは、お金が欲しくて、軍人になっているわけではない。
政治指導者が、私利私欲に走る時が危険である。
その時、軍は、自らの意志を考え始める。
「中国」
私は、中国に関して、少し、心配しています。
中国人は、やがて壁にぶつかるでしょう。
本当の豊かさとは、何か。
それを考える時が来るでしょう。
テレビを買った。
冷蔵庫を買った。
エアコンを買った。
車を買った。
こういうものを買い揃えていく時は、幸福感を感じるが、
それが、本当の豊かさなのか。
中国には、千年以上も語り継がれている漢詩がある。
私は、漢詩を読み、
爽快な気分になる時もあれば、
悲しくなる時もある。
たとえ、中国人が漢詩を忘れても、
漢詩は、今後も、語り継がれていくだろう。
以下に漢詩と日本語訳を掲載します。
静夜思 李白
床前看月光
疑是地上霜
挙頭望山月
低頭思故郷
床前月光を看る
疑ふらくは是れ地上の霜かと
頭を挙げて山月を望み
頭を低れて故郷を思ふ
ふと枕元を見れば、そこに月の光がさしこんでいる。
地上に降りた霜かと思えるほど、白くあった。
どのような月かと、山の端の月を見る。
目を伏せて、月の光を、故郷の月と見る。
どうも、日本語に訳してしまうと、漢詩の格調の高さがなくなってしまう。